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広尾の「大トロいわしフィレ」が機能性表示食品に 天然魚で国内初

機能性表示食品として発売される「大トロいわしフィレ」のパッケージと池下社長

 【広尾】池下産業(町茂寄、池下藤一郎社長)は、旬の天然マイワシを急速冷凍した商品「大トロいわしフィレ」を、機能性表示食品として販売すると発表した。天然魚が機能性表示食品に認定されるのは、国内では初めて。同商品は業務用が中心だったが、秋からスーパーなど一般向けにも販売する。池下社長は「大トロいわしの付加価値が証明された」と話している。

 大トロいわしはプレミアム冷凍ブランド「REVO FISH(レボ・フィッシュ)」の商品として2017年に販売を開始。切り身のフィレは18年から売り出している。昨年は約200トンを製造した。

 臭みが少なく、抜群の脂の乗りが評判を呼び、関東の和食レストラングループやグルメ系の回転ずし店などが食材として使用。ニューヨークの高級レストランや香港のすし店にも販路を広げている。

 10月ごろに道東沖で水揚げされる脂の乗った100~200グラムの大ぶりのマイワシを使用。漁業者と提携して漁獲時から鮮度を追求、マイナス110度の液体窒素で急速冷凍することで食材のおいしさを維持し、寄生虫のアニサキスによる食中毒も防ぐ。

 同社は機能性表示食品として消費者庁に届け出た理由について、大トロいわしはドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)を多く含み、中性脂肪を減少させる効果があるとしている。

 池下社長は「今後は十勝のスーパーなどにもアプローチしたい。秋に水揚げされる大トロいわしを多くの人に味わってもらえれば」と話す。大トロいわしを使用した料理は、同社が町内で営むカフェ「ベイラウンジコーヒー」(本通9)でも提供している。(松村智裕)

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