十勝の落花生増産へ 今年導入の機械で収穫作業スタート
【芽室】十勝で落花生の産地化を目指す産学官金連携プロジェクトで、原料生産を担う「十勝グランナッツ生産者有限責任事業組合(LLP)」(藤井信二代表、10戸)は28日、芽室町上伏古の畑で、今年導入した機械による収穫作業をスタートさせた。
藤井代表らの上伏古・中伏古地域は2009年から、地域おこしの一環で落花生栽培に取り組んできた。2年前からは帯広信用金庫や帯広畜産大学による十勝グランナッツプロジェクトの連携農家に加わり、量産体制構築に向け、作業の機械化に取り組んでいる。
今年は藤井代表ら数軒の農家で中国製の自動ハーベスター2機を、地元の販売代理店を通じて共同購入。28日は藤井代表の3ヘクタールで落花生の収穫に当たり、藤井代表は「課題はあるが、量産化へまた前進できた」と笑顔を見せた。
LLPでは今年、4ヘクタールに早生品種「郷の香」を作付けした。収穫自体はすでに今月中旬から始まっており、10月上旬まで続く。殻付き状態で16トンほどの収量を見込む。愛菜屋(芽室)のほか、コープさっぽろとダイイチの管内店で売られる。昨年、プロジェクト有志で立ち上げ、藤井代表らも所属する「十勝グランナッツ合同会社」は今年も、ゆで落花生の製造・販売に取り組む。(佐藤いづみ)