コロナ禍 伸びる個人利用 よつ葉アリーナ開館半年
旧総体比9000人増
帯広市は11日までに、新総合体育館「よつ葉アリーナ十勝」の開館から半年間(2月29日~8月31日)の利用状況をまとめた。見学者を含む総利用者数は7万9568人で、旧体育館時の昨年同期(7万200人)と比較して9000人以上増えた。新型コロナウイルスが団体・大会利用に影響し一時休館も強いられたが、トレーニング室の充実や夜間の営業時間を延ばしたことが奏功し、個人を中心に利用が増えた。
半年間の利用の内訳は、個人が4万8309人、団体(専用)が2万4050人。旧体育館時代と比べて個人と団体の利用数が逆転した。
新総体はコロナの影響でオープン記念イベントが中止になるなど厳しい船出に。4月中旬から1カ月以上は休館を余儀なくされ、5月の利用はわずか1534人と落ち込んだ。
ただ6月の再開後は右肩上がりで利用が増加。各種大会が規模を縮小するなど自粛ムードは続いているが、8月は1万9989人と2万人台に迫る利用状況となった。
新総体は旧施設に比べて延べ床面積が2・5倍に拡大。メイン・サブアリーナの競技スペースが拡充され、1周275メートルのランニングコースやキッズスペースといった機能が加わるなどトレーニング室の設備が充実した。営業時間を1時間延ばして午後10時までとし、学校や仕事帰りの学生、会社員の平日利用がしやすくなった。
設備・運営面の変更に加え、イベントの中止・縮小に伴い、アリーナの個人利用が可能な時間帯が増え、利用数を押し上げた。市スポーツ課は「施設の利便性の向上とレッスンプログラムなど(指定管理者の)自主事業が利用増につながった」とみている。
今月から全十勝規模の競技会が再開し通常の運営状態に戻りつつあるが、全日本女子フットサル選手権(10月末)など全国レベルの大会が実施可能なのか見通せない部分も。市総体マネジャーの西尾仁さんは「コロナ対策を徹底しながら、大会運営のサポートなど、競技団体や利用者の満足度を高めていきたい」と話している。(岡田優人)