世界大会の夢持ち越しも、気持ち新たにレッスン エイム・ダ・さくら
帯広市内の社会参加型デイサービス「さくら大学」(西16南5、中村朋子施設長)の利用者でつくるダンスチーム「エイム・ダ・さくら」は、新年度も精力的にヒップホップダンスの練習を続けている。12日に東京で無観客開催が予定されていた「2020オールジャパン・ヒップホップダンス・チャンピオンシップ」は、3月下旬に中止が決定された。同大会で世界大会出場の切符を勝ち取る夢は来年以降に持ち越しとなったが、磨き上げたダンスを大舞台で披露する日のために汗を流し続ける。
エイム・ダ・さくらのメンバーの平均年齢は82歳。同大会には2018年に特別パフォーマンス枠で初出場した。昨年は、ダンスの質を磨いて全国レベルの実力を付けるため出場を見送った。
今年は施設利用者の間でオーディションを実施し、選抜メンバーを決定。それぞれの個性を生かしたオリジナルの振り付けなども取り入れ、いよいよ世界大会への出場に挑戦するはずだった。
ところが、開催地である東京で新型コロナウイルスの感染患者が急増したため、3月27日に全国大会の中止が決まった。
中止の報を受けた選抜メンバー15人は肩を落とし、中には涙を見せる人もいた。中村施設長から「ダンスがすべて終わるわけではない」と鼓舞され、気を取り直し4月から改めて練習を精力的に始めたという。
全国大会自体は来年に延期となったが、新型コロナウイルスの影響が終息すれば十勝・帯広のイベントなどに積極的に参加する予定。チームリーダーの斉藤ムツ子さん(82)=帯広=を筆頭に「十勝の人がびっくりするようなパフォーマンスを披露しよう」と意欲を新たにしている。(奥野秀康)