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街に繰り出す中高生 休校3週間「感染の心配してない」

一斉休校から3週間。運動不足解消のため、よつ葉アリーナ十勝では高校生たちが体を動かす(19日)

 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、学校の一斉休校が始まって約3週間。帯広市内を平日の昼間に歩くと、居場所がないと困惑したり、運動不足解消のためスポーツ施設で汗を流したりする中高校生の姿があった。(高田晃太郎)

 18日午後2時ごろ、JR帯広駅近くの商業施設。中高生と思われるグループがあちこちに見られ、マスクをしていない子も目立つ。ゲームコーナーで中2の兄と遊んでいた小6の男の子は祖母の買い物についてきたといい、「友達と全然会っていない。一日中、家にいるのはつらいし、やっぱり会って遊びたい」。

 同級生2人と店内を歩いていた高1の男子生徒は「どこに行くかは決めてません。遊ぶ場所もないなんて」と苦笑した。

 高2の女子生徒は19日、友達と市内の映画館へ。「そろそろ暇になってきた。学校からは外に出ないように言われてるけど、カラオケやお店に行くと友達とよく会いますよ」

 ◇ ◇ ◇

 道教委は休校中、感染リスクが高い、人の集まる場所への外出を避け、学校には部活動を自粛するよう求めている。小学生には学童保育が受け皿としてあるが、中高生は頼れない。

 こうした中、小中高生の利用を制限する施設も。市内のボウリング場「スズランボウル」は休校中、高校生以下の利用自粛を求めている。その結果、この1カ月のキャンセルは100件以上に。卒業シーズンは書き入れ時なだけに、野沢英司支配人は「売り上げにかなり響いている」と声を落とす。

 カラオケ店「歌屋」を十勝管内で5店展開するタカハシグループ(札幌)も25日まで、保護者を伴わない小中高生の利用を午後3時まで規制中だ。

 ◇ ◇ ◇

 一方で、運動不足に悩む高校生たちの“よりどころ”になっているのが、2月末にオープンしたばかりの新総合体育館「よつ葉アリーナ十勝」。運営者によると、小中生の来場はほぼないが、高校生は平日に約250人が利用している。

 ほぼ毎日利用するという高1の女子生徒は「部活動が再開してもけがをしないように、顧問の先生からは体を毎日動かすように言われている。家でもできるけど、体育館は設備が充実しているから」。

 サッカー部の仲間5人とフットサルをしに訪れた高2の男子生徒は「春休みに予定していた遠征は中止になった。本来なら毎日練習があるけど、どうなるのかまだ聞いていない。感染の心配はしていません」と話した。

 市スポーツ振興室などによると、「休校中なのに利用していいのか」などの問い合わせもあるが、高校生らの利用は禁止していない。その理由として「公共施設は誰でも利用できる。高校生だけを制限する根拠はない」と説明する。

 ◇ ◇ ◇

 部活動の自粛はいつまで続くのか。文科省は、専門家会議において依然として警戒を緩めることはできないとの見解が示されていることから、春休み中も当面の間は部活動を自粛し、人混みを避けるよう各都道府県に求めている。道教委も「現時点では国の方針通り」(健康・体育課)としている。

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