新得トムラウシで遭難防止啓発 道警
【新得】新得署(金田順司署長)などは13日、大雪山系トムラウシ山(2141メートル)の短縮登山道入り口で遭難事故防止啓発活動を行った。同山でツアー客ら8人が死亡した遭難事故から16日で10年を迎える。依然として遭難が後を絶たない中、事故を風化させないために実施した。
署員と道警山岳遭難救助隊員の計5人が午前5時半から登山口で入山者に声掛けした。時折強い雨が降る中で10人ほどが入山する一方、天候の回復を待つ人も。登山歴20年余りで、同山にも10回ほど登っているという尾嶋崇さん(70)=東京=は「今日は登らない。単独だし、帰りのフェリーは27日だし、気長に晴れるのを待つ」と話していた。
同署の小川大悟地域・交通課長は「本州の3000メートル級に匹敵する山だということを認識した装備を。特に遭難に備え、GPSや携帯・スマホを携行して自分の位置情報を伝えられるようにして」と呼び掛ける。(丹羽恭太)