新得山岳会などがトムラウシ山に2基目の携帯トイレブース設置
【新得】大雪山系トムラウシ山(2141メートル)の南沼野営指定地に8日、2基目の携帯トイレブースが完成した。
同山は多くの登山者に人気がある一方、山頂付近の同野営地にトイレがなく、岩陰を求める登山者に高山植物が踏み付けられるなど環境悪化が問題となっている。携帯トイレブースが1基あるが、ハイシーズンには長い待ち時間が発生し、増設が望まれていた。
増設は国や道、町、新得山岳会(小西則幸会長)などでつくる大雪山国立公園新得地区登山道等維持管理連絡協議会山岳トイレ環境対策部会の事業。6月下旬から同山岳会員延べ14人が5日間かけて約200キロの材料を荷上げし、7、8の両日で完成させた。併せて既存のブースも改修した。
小西会長は「山に入ること自体が自然に負荷を掛けることになる。せめて山に何も置いてこないことで自然を守って」と携帯トイレの携行を呼び掛ける。
同部会では今後、増設の効果などを調べるため、南沼でアンケートを取る予定。(丹羽恭太)