ホエーパン発売へ 帯広調理師専門学校と大谷短大
【音更】帯広大谷短期大学(田中厚一学長)と帯広調理師専門学校(遠藤珠子校長)の学生が、ホエー(乳清)を使ったコッペパンを共同開発した。近く、同専門学校の直営パン工房「ル・カルフール」(帯広市東10南13)で販売を始める。
両校は2017年9月、教育連携協定を締結。第1弾として3月、短大が発刊したレシピ集「ワンプレートdeバランスごはん3」に、専門学校が「シーフードパエリア」「ザッハトルテ」(チョコレートケーキ)など4品のレシピを提供した。パンは短大生活科学科栄養士課程を今年春に卒業した団体職員、河瀬百合香さん(20)が考案した。チーズ製造の副産物ホエーの栄養価に注目し、パンの生地に混ぜた。
ホエーは近年、高たんぱく、低脂肪、豊富なビタミンなどが注目されているが、家畜の飲料以外はほとんど廃棄されており、有効活用の観点からチーズ工房「NEEDS」(幕別)の協力を得て調達した。
レシピを基に両校が商品化を検討。焼き上げたコッペパンに、タンドリーチキン、キャロットラペ、タマネギマリネ、レタスを挟んだ。商品名は「ガツンとチキンのホエーコッペ」。栄養士課程2年の石井真由さん(19)、佐藤和美さん(19)、福原佑実さん(20)が考案した。
また、短大の芸術サークル「りぃぶる」のサークル長、片野茎拡さん(19)=社会福祉科介護福祉専攻=が「ル・カルフール」の店頭でパンをPRする掲示物(ポップ)を制作した。
5日、「ル・カルフール」で両校の関係者が集まり試食会を開催。佐藤さんは「思った以上に『ガツン』とするおいしさ」、専門学校の成田朱音さん(18)は「パンはふわふわした食感で、おいしい」と話していた。
価格は280円。1日8個限定で、9月いっぱい販売する。(鈴木裕之)