室内風景を比較展示 神田日勝記念美術館の25周年記念展始まる
【鹿追】神田日勝記念美術館(町東町3、小林潤館長)の開館25周年記念展「室内風景を巡る、これまでとこれから」が12日、同美術館で始まった。日勝最後の完成作「室内風景」と、制作過程で大きな影響を受けたとされる海老原暎氏(東京)の作品「1969年3月30日」を比較展示している。9月2日まで。
道立近代美術館蔵の「室内風景」(1970年)は、5年ぶりに期間中の里帰り。この絵の背景一面に描かれた新聞紙が、長年の調査で海老原氏の作品に影響を受けたことが分かっており、今回初めて借り受け、両作品を並べて展示した。
また、画業初期のモノクローム作品や、中期の「画室」連作などカラフルな作品もあり、最晩年の集大成とされる「室内風景」に至る軌跡をたどることができる。全21作品。
初日に夫婦で来館した酒井哲夫さん(68)=帯広市=は「昔から日勝が好き。海老原氏の作品とは絵のタッチも似ていて、影響を受けたことが納得できる。展示法が面白かった」と話していた。
午前10時~午後5時。月曜休館。観覧料は一般520円、高校生310円、小中学生210円。問い合わせは同館(0156・66・1555)へ。
(小寺泰介)