災害時の安否確認方法改善へ 帯広市
帯広市は体の不自由な高齢者を対象に、災害時の安否確認の方法を改善する。台風10号の際、安否の最終確認までに時間を要したことなどを受けた措置。
12日の市議会厚生委員会(今野祐子委員長)で大林愛慶氏(民進市民連合)の質問に答えた。
一人暮らしや寝たきり、認知症で登録されている高齢者は現在、市内で2379人。市は台風10号の8月31日から9月1日にかけて、避難所が開設された地域の該当者936人のうち、907人の無事を把握した。その後、同5日までに全員の安否確認が完了した。
確認に時間がかかった経緯について、五十嵐ゆかり市高齢者福祉課長は「該当者の家族に聞いても連絡が取れないケースがあった」と述べた。一方で当初、避難地域の対象者の抽出作業に時間を要したことも挙げ、「局地的な災害に対応するため、リスト作成や安否確認などは効率的な方法を検討していきたい」と述べた。
杉野智美氏(共産)は、4月から分室が学校内に移転した「児童保育センター」(学童保育所)の運用状況について質問。学童を行う教室の大半が、学校との共用である状況に触れ、今後の整備の在り方をただした。池原佳一市こども未来部長は「現状の中で何ができるか、学校現場などと協議を進め、保護者や子どもたちが納得できるようにしたい」と話した。(安倍諒)