水門操作不能を謝罪 帯開建
【幕別】8月31日に発生した猿別川周辺の浸水について、帯広開発建設部は5日、支流への逆流を防ぐ猿別水門が不具合で一時閉まらなかった経緯を町に説明し、謝罪した。
浸水では猿別川の水が旧途別川に逆流し、猿別、相川地域で約300ヘクタールが冠水。住宅や店舗で床上28戸、床下も含めて計60戸が浸水し、多くの農地が被害を受けた。
町によると、帯開建の説明では、31日午前5時前に水門の操作員から「水が逆流しているが、操作できない」との連絡が同開建池田河川事務所にあった。水門から離れた位置にある操作室からの遠隔操作では動かず、同開建職員が駆け付けて水門で直接操作したところ、午前7時すぎに水門は閉まった。
町は同開建からの情報を受け、午前4時20分に猿別と相川の141世帯322人に避難指示を出した。住民によると、この後2、3時間で一気に水位が上がって浸水。高齢や体の不自由で逃げ遅れた人もおり、7、8人は幕別消防署のボートで助け出された。
帯開建からは、不具合の原因や、いつ水門を閉め始めたかなど詳しい時間経過については「調査中」として説明がなかった。(眞尾敦)