電気木柵設置へ 台風で鹿柵損壊 本別
【本別】町とJA本別町は、台風で大破した鹿の侵入防止柵への緊急対策として、電気木柵を設置する。今季の天候不順で予想される深刻な作物被害を、少しでも食い止める試みだ。
8月中旬の台風7号では本別でも畑が冠水、土砂が流入するなどの被害に見舞われた。同時に、山間の沢や農地付近に設置されている鳥獣よけの鹿柵(金属ネット、高さ約2メートル)も、山からの流木落下や沢の水の増水により損壊した。
町によると、5日までに判明している鹿柵被害は、町内勇足から仙美里にかけての延長約5キロ。柵まで行く林道などが陥没している場所もあり、被害の全容把握には至っていない。今後の調査で、柵の損壊はさらに増えることもある。
今回、電気木柵を設置するのは、被害延長5キロのうち、応急的に必要な1・2キロ分。町と同JAが、それぞれ340万円を負担する。設置作業の安全が確保され次第、着手する。
同JAの佐野政利専務理事は「台風の影響が心配されるが、収穫できる貴重な農作物を鳥獣から守り、被害をできる限り軽減させたい」と話している。(木村仁根)