不登校児らの「サロン」開設へ 音更の佐々木さん親子
【音更】ケアストレスカウンセラーなどとして活動する町内の佐々木祥子さん(50)が、不登校や生きづらさを抱えた児童・生徒らを対象にした「おしゃべりサロンSmiley」を立ち上げる。自身は4人の子の母親で、サロンではかつて不登校を経験し今は母となった次女のかえでさん(22)=帯広=がサポートする。月1回程度を予定し、初回は18日に町内の共生型施設「輪っふる」で開く。
佐々木さんは自閉症協会認定ペアレントメンターで町民生委員・児童委員、主任児童委員。2014年度まで町内の小学校で学習支援員を7年間務めた。その間、魔法の質問キッズインストラクターなどの資格も取得。15年度からは町内で「おしゃべりサロン」を開設し、主に大人向けの居場所づくりを進めてきた。
かえでさんは9歳のときに親友の死に直面したことなどがきっかけで、中学時代に不登校になり、フリースクール「自由学舎クラムボン」(帯広)に通うなどした。19歳のとき、病院で初めて特定不能の解離性障害と診断された。こうした経験もあり、佐々木さんは学校や母親向けの研修などで講師として話す機会が増え、同じように不登校で苦しむ家族の相談に乗ることも多かったという。
サロンは町内外の小・中学生を対象とし、時間内の退席は自由。午前10時~正午に開き、参加費はおやつ代300円。佐々木さんは「無理に学校に行ってとは言いません。生きてさえいれば必ず幸せがあることを伝えたい。親の参加も歓迎です」とし、かえでさんも「自分も家庭以外の居場所があって救われた。経験を通じ、伝えられることがあると思う」と話す。
関係者によると、フリースクールとは別に、不登校の子どもが集える民間の居場所は十勝ではまだ少ないという。問い合わせはEメール(kazokuya.sasaki.ssk6@gmail.com)か佐々木さん(090・1385・7640)へ。
(佐藤いづみ)