水素燃料電池設置が決定 とかちむら
帯広競馬場内の観光交流施設「とかちむら」で検討されていた水素燃料電池システムの整備が5日までに正式決定した。10月までに同電池を設置し、11月をめどに運転を開始する。
同システム整備は、家畜ふん尿を活用して鹿追町内で水素燃料製造供給を行う環境省の実証事業(総事業費約20億円)の一環。実施事業者はエア・ウォーター(本社大阪)など4社。事業期間は2015~19年度の最長5年。
とかちむらのテナントなどに電力を供給し、コスト面や寒冷地における運用面など、水素燃料電池の有効性を確認する。水素は鹿追町が運営するバイオガスプラント「町環境保全センター」内で製造する。
とかちむらに設置されるのは、0・7キロワット時の燃料電池1台。幅46・8センチ、高さ1・42メートル、奥行き33・8センチ。60度の温水を毎時9リットル生産できる。約一世帯分の発電能力にとどまるが、実証事業を通して水素の利活用の可能性を探る。
水素は鹿追からボンベで運ばれる。ボンベを運搬・貯蔵するための機器「カードル」も敷地内に設置する。
同電池の設置場所は、とかちむらの「スイーツ&セレクトゾーン」東側の敷地内、カードルは「馬の資料館」北東側の敷地内を予定している。地表下の配管を通して、カードルから同電池へ水素を送り込む仕組みという。
(安倍諒)
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