広がる!? 二宮体操 まちマイ豊頃編
町には独自の介護予防運動「二宮金次郎体操」がある。これが今、町内はもちろん、町外でも広がりをみせているという。
同体操は2012年、町の保健師と両サロンを運営する町社会福祉協議会の職員が考案し、振り付けは町内のボランティア団体「すずらんの会」の松井貞子さん(78)と工藤栄子さん(75)が担当した。
「骨身を惜しまず 仕事を励み」-。報徳精神で知られ、町にゆかりの深い二宮金次郎を題材にした文部省唱歌の調べに合わせ、お年寄りたちが椅子に座って楽しそうに手足を動かす。12日に豊頃コミセンで開かれた「お元気サロン&ほっとサロン」に参加した高野政勝さん(77)=町在住=は「報徳の教えを感じながら体を動かすのは素晴らしい」と誇らしげに語った。
社協は昨年、普及員制度をつくり、町民が各種イベントや町外の社協の集まりなどで熱心にPRに努めている。「町外の施設や一人暮らしのお年寄りからDVDを送ってほしいという要望もある」(社協)など、予想以上の反響だった。
現在は40人を超す普及員が活動する。
大津漁協女性部の役員を長年務め、歌と踊りが得意な工藤さんは、松井さんと相談して完成させた自信作。「『誰でも簡単にできる』を念頭に、まきを背負ったり、本を読んだり二宮金次郎を思わせる動作を取り入れた」と口をそろえる。
普及員の「師匠」を務める松井さんと工藤さんは「自分たちが楽しませてもらっている。元気な限り、運動を広めたい」と話している。(酒井花)
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