13日からレンタサイクル 滞在・体験型観光に、上士幌
【上士幌】町は新たな滞在・体験型観光プログラムの定着に向け、レンタサイクル事業を13日から行う。町内4店舗・施設の協力を得て10月末までの試験期間中、自転車を無料で貸し出して規定のサイクリングコースを体験してもらい、町民の健康増進や国内外の観光需要の取り込みなどを図る。
健康志向の高まりや海外でのサイクリングブームを背景に、近年は町内でもサイクリング観光の需要が高い台湾を中心にツアー客が増えている。そのため、町は自転車を活用した観光振興や地域活性を模索、5月に関係者と事業の導入に向けた検討会で協議を重ね、インバウンド(訪日外国人観光客)観光推進事業の一環として、地方創生先行型交付金129万6000円を充てた。
自転車は電動アシスト付き4台とクロスバイクのスポーツサイクル8台を用意し、町内の「サイクルステーション」(かみしほろ情報館、坂井自転車商会、サイクルストア市川、ひがし大雪自然館)で貸し出す。
コースは東居辺や萩ケ岡地区方面の農村風景を楽しめる一般向け、市街地から町ナイタイ高原牧場などを巡る一般~中級向け、市街地からぬかびら源泉郷、十勝三股を経て三国峠の展望台までを往復する全長120キロの中級~上級向けと、町が昨年作製したサイクリングマップ(A4判両面カラー)の3コースを設定。
今年度はレンタサイクルの利用頻度や利用料金などに関するアンケートを含めた利用動向を踏まえ、来年度以降の本格事業化を検討していく。PRポスターやチラシの掲示、マップの増刷を進めている町商工観光課は「上士幌ならではの景色はもちろん、コース周辺に点在するレストランやカフェでの食も満喫してほしい」としている。
対象は中学生以上で、身長148センチ以上。ヘルメットや裾バンドなどの安全面も考慮している。利用時間は午前9時~午後4時。利用希望者は専用の申込書に必要事項を記入の上、身分証明書の提示が必要。申し込みなどに関する問い合わせはサイクルステーションへ。(小縣大輝)