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旧大雪グランドホテル解体、足湯整備へ ぬかびら源泉郷

解体予定の旧大雪グランドホテル。跡地に足湯整備を検討

 【上士幌】町が今年度着手する町ぬかびら源泉郷の中央園地の再整備に伴い、環境省は廃屋のまま放置されている旧大雪グランドホテルを解体して足湯などの整備に向けた動きを進めている。自然流下式の足湯を計画中で、温泉街の中核的な滞留拠点を目指す。

 同ホテルは2003年に休館。以来、引き取り手が現れず放置されたままが続き、建物の老朽化による防災、防犯上の危険や景観を阻害するなどの指摘があったため、町側は地元住民や関係機関を交えた検討委員会を通じて同ホテルを含めた同地区西側の市街地を対象とする「ぬかびら源泉郷地区景観整備構想」を昨夏に策定した。昨年12月の議会で、同ホテルの敷地と一部町有地の土地4107平方メートルを国(環境省)に無償譲渡する議決を承認した。

 基本設計によると、足湯は井戸から自噴する温泉を活用した源泉かけ流しのスタイルを想定。利用者に温泉の供給路が間近で見られるよう、泉源と浴槽をつなぐ経路として「湯の道」を設ける。また、同地区の歴史を紹介するパネルの展示、手すりやすのこ状の靴脱ぎ場といった休憩スペースも兼ね備える他、夜間利用を考慮した誘導灯や発光ダイオード(LED)のフットライトも検討している。

 同ホテルの解体工事に関する概要は公告中。入開札は6月1日に行い、工期は来年2月19日まで。解体後に跡地の温泉成分や湯量の調査を実施する予定で、環境省上士幌自然保護官事務所の田邊依里子自然保護官は「多くの観光客らの憩いの場となる足湯が設置できれば」と話している。(小縣大輝)

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