地場産チョウザメ 初の試食会 鹿追
【鹿追】町が環境保全センターバイオガスプラント(中鹿追)の余剰熱を利用して養殖しているチョウザメの初の試食会が、22日、関係者を集めて町経済観光交流館で開かれた。町チョウザメ研究会(会長・三井福成町商工会会長、会員35人)らが生のにぎりずしやしゃぶしゃぶなどの料理に舌鼓を打ち、「臭みがなくておいしい」と好評だった。
今回使用したのは4年魚の雄3匹で、それぞれ3キロ超に育っていた。研究会会員の「びっくり寿司」の上嶋幹雄さんと「心喜一天」の大塚佳輝さんが調理を担当。チョウザメの皮の酢みそあえ、淡造り、しゃぶしゃぶ、軟骨空揚げ、かぶと煮、生にぎり、ひれ酒を用意した。
この日は研究会会員や吉田弘志町長、町議会議員ら40人が参加した。一昨年11月に茨城県の養殖事業者から仕入れたチョウザメを使って試食会を行っているが、そのときと比べて「刺身はこりっとしていて甘みがある」「臭みがないのは鹿追の水が良いからだろう」などと評判は上々。会員の市川政道さんは「フグに煮ている。おいしい」と語り、チョウザメの飼育を担当している市川友和さんは「おいしく育ってくれて良かった」と笑顔を見せていた。
その場ですしを握った上嶋さんは「癖のない白身の魚。いろいろな料理に使うことができる」と好感触を得て、空揚げなどを調理した大塚さんも「すぐにでも取り入れたい食材」と気に入っていた。
吉田町長は「町の名物にしたい。みんなで夢を膨らませながら育てていこう」と呼び掛け、三井会長は「洋食の研究も進めたい。供給体制が整う来年には町内の飲食店で広く取り扱われるようにしたい」と話した。
なお、2月下旬には一般町民向けの試食会を開く予定。(大野篤志)