特産消えた?「さらべつさんうどん」工事で在庫切れに
【更別】村の特産品「さらべつさんうどん」が、店頭から消えた。製造工場が入る農村環境改善センターが改修工事に入っているためだが、人気商品だけに村内外から1日も早い製造復活を願う声が出ている。
村やJAさらべつ、村商工会、さらべつ産業振興公社で構成する「どんぐり推進部会」では、地場産小麦「きたほなみ」を100%使用した「さらべつさんうどん」の製品化を進め、2012年度に香川県から製麺機を購入。同センター調理実習室を製造工場とし、地域おこし協力隊員の亀井秀樹さんと瀧澤昌太さんが2人で製造を担当している。稼動は週1日程度。1回115パックを製造し、同年12月のデビューから1年半で1万8300食(5月末現在)を売り上げる人気商品となった。
ただ、工場が入る施設は築30年と古く、防寒対策などのため、8月20日から3カ月間の工期で工事に入った。調理実習室も断熱のために窓枠を二重にしたり壁の貼り替えなどを施しており、期間中は食品の安全を考え、製造を中止せざるを得なかった。
うどんの製造を担う2人は、お盆から8月19日まで臨時態勢の毎日フル稼働でストックを作ったが、生麺の賞味期限は1カ月間しかなく、今月18日から村内に在庫がなくなった。
さらべつさんうどんは、道の駅さらべつの他、Aコープさらべつや山田商店など、村内5カ所で販売している。それぞれの店舗では、本来あるはずの場所に現在商品はなく、陳列棚にぽっかりと穴が開いた状態が続いている。道の駅さらべつでは「まとめて買って帰る観光客も多く、問い合わせがある」、Aコープさらべつの原山達也店長は「村民で買い求める人もいて、なくなった理由を聞かれることがある。早くまた届けてほしい」と話す。
村教委によると、農村環境改善センターは調理実習室を最優先して工事を進めており、10月1日の再稼働を目指している。どんぐり推進部会事務局を務める村産業課も「できる限り早く製造を再開したい」としている。(小寺泰介)
◆さらべつさんうどんについて
・さらべつさんうどん-更別村ホームページ