科学の甲子園で帯四中“リケジョ”3人組が全道V、全国へ
帯広の“リケジョ(理系女子)”3人組が、快挙を成し遂げた。中学生たちが科学の基礎学力と探究心、創造性を競う「科学の甲子園ジュニア北海道大会」(道教委主催、札幌)で、帯広第四中学校(村井正志校長、生徒339人)の女子チームが、有名私立中勢などを制して見事に優勝した。3人は持ち前の明るさで「全国でも女子パワー全開でいきたい」と張り切っている。
科学の甲子園は、もともと高校生を対象に実施され、中学生は今年が2回目。各都道府県から選抜された代表チームが、理科・数学などの競技に協力して取り組み、日本一を目指す。
道大会で優勝したのは、「四中 Chemistry Girls♡」の植田涼香さん、田所希梨さん、菊池悠花さんのいずれも2年生。3人のうち植田さんと田所さんは、昨年も同大会に出場して入賞を逃しており、菊池さんを誘って再チャレンジした。
同校からは、男子チームも結成され、8月に帯広柏葉高校で行われた1次予選に出場した。同予選では計3チームで筆記競技を行い、四中女子が突破した。
15日の道大会に集まったのは有名私立の付属中など、各地の予選を勝ち抜いた16チーム。競技開始前から張り詰めた雰囲気で、他チームが直前まで参考書を開く中、四中女子はチョコレートを食べるなどして、笑いが絶えなかった。引率した安達淑美教諭は「リラックスしていた分、120%の力が出せたのでは」と分析する。
当日は、数学と理科の競技を行い、基礎学力の上に実験などの作業を通して解答を導き出すまでの応用力や創造性、リポートの表現力が審査された。その結果、理科部門で四中女子が優勝。数学は函館ラ・サール中が優勝し、2チームが道代表に選ばれた。
植田さんは「3人がそれぞれ役割分担して楽しく臨めたのが良かった」、レスリング競技でも活躍する田所さんは「レスリングの時よりも優勝は感動した」、菊池さんは「(全道に続いて)またこの3人で全国に行けるのがうれしい」と話す。
3人の理科を受け持つ島津崇行教諭は「もともと力のある3人だが、強豪相手にここまで発揮できるとは」と素直に驚く。12月に東京で開かれる全国大会には、函館ラ・サール中の男子3人と6人編成で臨む。「女子の明るさで引っ張っていきたい」(植田さん)と頼もしい。(酒井花)
◆第2回科学の甲子園ジュニア全国大会について
・都道府県代表の情報など科学の甲子園ジュニアに関する情報全般-JST理数学習推進部公式ホームページ