手作りマシンで上位目指せ 北大フォーミュラチームがTISで初合宿
【更別】学生が手作りのマシンでものづくりの総合力を競う「全日本学生フォーミュラ大会」に道内大学で唯一参戦する「北海道大学フォーミュラチーム(FHT)」(リーダー・近藤光彦さん=工学部4年)が、22~26日までの5日間、村内の十勝スピードウェイ(TIS)で初めて合宿を行った。村の資金援助も受け、無償でサーキットを使い、今季大会(9月2~6日、静岡県小笠山総合運動公園)に向けた練習に臨み調子は上々。学生は「応援してくれた人たちのためにも頑張りたい」と意気込んでいる。
同大会は、学生が車作りの実践的な技術・知識を身に付けるのが目的で、マシンの設計・製作、コスト計算、安全性の確保やレース走行まで一連の取り組みを審査する。2003年に始まり、毎年、全国の大学から約80チームが参加。学生手作りの小型レーシングカー(エンジンクラスは排気量610cc以下)は最高時速150キロで走行性能を競う。国内の自動車関連企業が大会を支援し、自動車産業の人材を育成する観点から大きな期待が寄せられている。
FHTは、07年から道内大学で唯一参戦し、最高順位は10年の11位。今年は悲願の表彰台に向け「集中できる環境で練習したい」と初めて合宿を企画した。
設備が整ったTISに使用を要請したところ、TIS側は「日本の自動車産業に一流の人材を送り込むためのレース。北海道のサーキットとして地元大学を支援したい」(運営会社MSFの梅川真明社長)と快諾。TISを通じて活動を知った村も援助を決めた。
合宿では、学生13人がマシン調整を重ねながら、サーキットにパイロンを立てて本番同様に走行するなど本格的な練習を続けた。25日視察に訪れた岡出誠司村長から「これだけのものを作り上げることに感心した。大会でいろんな発見をして、日本のものづくりを支えてる人材になって」と激励も受けた。
マネジメントディレクターの小林晋さん(経済学部4年)は「スペースが広く、作業しやすい。素晴らしいサーキットなので、機会があれば来年以降も使いたい」と話し、近藤リーダーは「合宿で上位を目指す力が付いた。支えてくれた人のためにも必ず勝ちたい」と力強く語った。(川野遼介)
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