デストロイヤーのPGモデル 幕別ニッタクス十勝工場が製作
【幕別】ニッタクス十勝工場(幕別町新町68、新田潔取締役工場長)は、米国でパークゴルフ(PG)の普及に取り組んでいる元人気覆面プロレスラー、ザ・デストロイヤー(リチャード・ベイヤー)氏の依頼でオリジナルPGクラブを製作した。近く同氏が運営するニューヨーク州のPG場で販売される予定。新田工場長は「PGが米国で広がる足掛かりに協力できれば」としている。
デストロイヤー氏は14年ほど前に旭川在住の知人の紹介でPGを始めてからPGのファンとなり、ニューヨーク州アクロンの自身の農場に昨年7月、米国初となるPG場をオープンさせた。昨年6月にはルールを学ぼうと来勝。日本PG協会の研修を受け、町内で開かれた国際PG大会にも出席し、プレーも行った。
その際、同行していたデストロイヤー氏の娘、クリス・ベイヤーさんから「オリジナルクラブを作ってほしい」との依頼が同社にあり、昨年夏からメールなどで何度もやりとりして完成させた。
クラブ名は「Mak Bird Destroyer(デストロイヤーモデル)」。同社がクラブ製造を始めた当時からあるモデルをベースにしており、初・中級者向けで、ヘッドには丈夫でメンテナンスが楽な合板を使用。ネームの部分にはレーザー加工を施し、ゴールドの塗料を使うなど高級感を出した。
新田工場長は「現地はファミリーなど若い人たちの利用が高く、レンタル用クラブもすぐにぼろぼろになったと聞く。とにかく丈夫でリーズナブルで品質の高いものをとの要望に沿った」と説明する。
日本PG協会の認定も受けた。オリジナルのため、日本での販売予定はないが、第1弾として10本を製作、5月中にも納品する予定。価格は未定だが、同社の一般普及モデルに近い設定になりそう。新田工場長は「今後、フロリダにも(デストロイヤー氏の)親族がPG場の造成を計画していると聞いており、さらなる若者への広がりを期待。逆に日本でもPGをする若者が増えるきっかけになってほしい」と話している。(佐藤いづみ)