鹿追の平山さん、親子入賞 趣味のカメラで喜び2倍
【鹿追】写真が趣味の鹿追町職員平山宏照さん(55)と次男で士幌高校2年の颯太さん(16)が、室蘭市で行われた写真コンテストで親子で入賞した。宏照さんは「自分より息子が受賞できたのがうれしく、倍以上の喜び」と話している。
審査員特別賞U19賞を受賞
応募したのは昨年9月に同市内で行われた「撮りフェスin室蘭」(実行委主催)。毎年開催されており、今年で7回目。指定された日の午後2時から24時間以内に同市内で撮影された作品が対象となる。
今年は216人が参加し、623点の応募があった。同11月に審査結果が発表され、最高賞の大賞などに16人が選ばれた。
宏照さんは各審査員が選ぶ審査員特別賞を受賞した。急な坂の上から被写体を狙う颯太さんの後姿を通して、室蘭を象徴する工場群を捉えた。審査員から「山の住宅街から工場までの高低差を感じさせる、室蘭の地形を生かした工場風景」と評価された。
颯太さんは19歳未満を対象にしたU19賞。森の中に続いていく霧にかすむ道を写した。「(室蘭は)住宅街を抜けるとすぐそこに森が現れることにびっくりする。あまり狙わない視点であることがよかった」と講評された。
宏照さんは写真歴30年ほど。町広報の担当となり広報写真を撮影するようになり、趣味としても撮るようになった。颯太さんは、高校入学後、同校写真研究同好会に入り、宏照さんから譲り受けたカメラを手に写真を始めた。
颯太さんは受賞について「偶然見つけた場所で、霧が不思議で怪しい雰囲気を醸し出していた。受賞できてうれしい」と話す。
宏照さんは親子で受賞したことに「息子には写真を通して、何気ない日常の人の暮らしや、自然の中の素晴らしさを見いだせる人になってほしい」と話している。(平田幸嗣)