GSに給油待ち車列 「平均4時間」、数量制限も
大規模停電の影響で、ガソリンスタンド(GS)も多くが営業停止を余儀なくされた。一方、自家発電で営業を続けた一部サービスステーション(SS)には客が殺到し、給油待ちの車の長い列ができた。電力復旧が進む7日も、物流の影響もあり全面再開には至っていない。
帯広市内の昭和シェル石油帯広西SS(西2南5)は6日午前8時に営業を始めたが、同11時20分にポンプでくみ上げるための地下タンクの燃料がなくなり、営業を停止した。普段は1日60台程度だが、この日は4時間で通常の4倍の230台が訪れた。
コスモ石油北海道カーオイル大通SS(大通南5)では、6日は1台当たり20リットル制限で営業。同社大通りサービスステーションの高倉政浩マネジャーは「管内の従業員13人総出で対応しているが、平均4時間待ち。われわれの疲労感も大きい」と話した。
事故件数は平日並み
地震、停電が発生した6日未明以降、十勝管内では引き続き消防出動や交通事故が確認されている。
帯広署管内では同日午前0時から7日午前8時45分までの間、17件の交通事故が発生。うち人身事故は5件でいずれも軽傷。同署は「事故件数としては普段と同じくらいか、やや少ない印象。信号機停止などで慎重に運転しているのでは」と分析。「不要不急の外出は引き続き控えてほしい」と呼び掛けている。
とかち広域消防局によると、7日午前0時から同10時にかけ、地震、停電の影響とみられる火災報知器の作動が4件発生。消防隊が出動したが、いずれも火災現象は確認されなかった。
清水町では6日午後4時50分ごろ、一般住宅の屋外ガスボンベから出火したが、初期消火で約15分後に鎮火。延焼や人畜被害はなかった。同日午後4時55分ごろ、幕別町では信号機の変圧器から発煙があったが、出火はなかった。
電灯や充電器 物資求め殺到
DCMホーマック帯広南町店(豊口進一店長)では6日、開店1時間以上前から、生活物資を買い求める人で長い行列ができた。
電池式の携帯電話充電器は開店10分でなくなり、懐中電灯や飲料水、コンロ、ポリタンクも売り切れた。ラジオや木炭、ペットフードも品薄状態に。店内では懐中電灯を手にした店員が買い物を補助。午後2時すぎには入店の制限もした。
ランタンを探し求めに訪れた70代男性は、売り切れで商品が買えず、「他の店でも買えなかった。八方ふさがり」とため息をついた。
7日も各店で商品入荷は滞り、西帯広店では入店制限が行われ、店の前には行列ができた。