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支え合い避難所生活 新得小に17世帯38人

協力し合い避難生活を送る住民(2日午前8時ごろ、新得小学校。塩原真撮影)

 【新得】台風10号による大雨の影響で氾濫した新得町市街地のパンケシントク川付近に住む町民は、災害発生から3日目の2日午前も、授業を再開した新得小学校で避難生活を続けている。行政は損壊した橋を素早く応急処置して一時帰宅を実現させた他、避難所の生活環境向上に努めている。

 町内では1日に公民館を閉鎖し、貯水タンクがある同所のみを避難所とした。1日は公民館から4人が移り、現在17世帯38人が身を寄せている。

 町保健福祉課の坂田洋一課長は「学校の床は硬く、肉体的、精神的に疲労がたまってくる」と言い、負荷の少ない環境を整えるよう畳50枚を運び込んだ。

 小野島健造さん(77)は「ゆっくり寝ることができ気遣いがありがたい」と話す。小野島さんは妻の紀微子さん(78)と2人で避難。神社橋対岸に住み、2日に一時帰宅を果たした。台風12号も心配し、「自分の家に住めなくなるのは心配だけど、町内会の人と別れるのは寂しいから公住に行きたい」と話した。

 避難所では泊まり込みの看護師や保健師らが健康管理を行う。午前7時40分に3日ぶりに児童が登校。子どもたちの屈託ない笑顔に、疲れた顔も明るくなった。朝食は地域の人が果物やパンなどを差し入れた。

 地元神社町内会の男性は「厳しい環境だがみんなで助け合って暮らしている」と話す。坂田課長は避難生活が長期化すれば、プライバシー確保も重要な問題とする。健康管理は清水赤十字病院医療班が巡回して協力し、感染症予防の衛生管理にも気を使っている。(小寺泰介)




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