不明3週間、捜索続く
祈る家族「次に進めない」 清水の2人
【清水】台風10号の大雨災害で、清水町内の男性2人が行方不明になって3週間。警察や消防などによる懸命な捜索が続けられているが、20日正午現在、本人の発見には至っていない。今後も捜索は継続される見込みで、家族はやるせない気持ちで現場に足を運んでいる。
町旭山地区の久山川が氾濫して自宅のログハウスが流され、行方不明となった長山誠教さん(63)の捜索は、これまで下流約1・5キロの里宮橋付近まで、重機で流木を取り除きながら実施されている。
4日に長山さんの軽トラックが見つかり、その後も妻名義の定期入れや、自宅の柱、衣類などが発見されている。現在も警察と消防が重機1台を使い、数人態勢で捜索。数日前に重機が故障したが、修理後の21日から再び重機を使った捜索が再開される見込みだ。
ほぼ毎日、捜索現場を訪れている息子の亮さん(42)=音更町在住=は「見つからないと気持ちが次に進めない。可能な限り捜索は継続してほしいが…」と心中を語る。
国道38号清見橋から車ごとペケレベツ川に転落した町南4条、椿勝彦さん(75)の捜索は、同橋から下流10キロの十勝川に架かる十勝橋(芽室)まで行われた。1日に椿さんが運転していた黒のワンボックスカーが見つかったが、その後は新たな手掛かりはない。捜索態勢は縮小されたが、河岸からの目視を中心に続けられている。(高津祐也)