住民安堵、2週間ぶり水道 新得
「当たり前の生活ありがたい」
【新得・清水】台風10号の大雨による影響で断水が続く新得町内で14日、一部地域でトイレや洗濯など生活用水の供給が始まった。2週間ぶりに水道が使えるようになり、被災前の日常生活に向けて一歩前進した。
清水は飲み水提供も
同町内では河川氾濫で取水口が流失するなどし、2636世帯で断水が続いている。町によると屈足市街と佐幌の一部約700世帯で、この日から生活用水の利用が可能になった。
屈足で飲食店スナックワールドを経営する森純子さん(66)は製氷機とトイレが使用できず、8月末から閉店を余儀なくされている。「トイレが使えることになったので氷を買って営業再開することも考えたい」と安堵(あんど)していた。同地区の高橋淳子さん(76)は「友人の家で洗濯や風呂をお願いすることもあった。当たり前の生活がありがたい」と喜んだ。
同町内では17日までに全域で生活用水が使えるようになり、水質検査を行った上で、今月末までに飲み水としての使用も可能になる見込み。
また、約3000世帯で断水が続いた清水町では14日、すべての世帯で生活用水の供給が始まった。13日午後6時には下佐幌と人舞の約150世帯で飲み水の提供も始まり、17日ごろには全町で飲み水としても使えるようになる予定。(小寺泰介)