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いちまるスーパー事業、全14店譲渡 マックスバリュに10月

マックスバリュ北海道が事業を承継するいちまる(写真は「プラザ。いちまる」、塩原真撮影)

 食品スーパー大手でイオン系列のマックスバリュ北海道(MV北海道、札幌)は25日、資本・業務提携するスーパーいちまる(帯広)のスーパー事業を、10月1日に承継すると発表した。いちまるが6月をメドに設立する新会社に、スーパー事業を承継させた後、MV北海道が新会社を吸収合併する。同日以降、いちまるの看板はMV北海道が展開するマックスバリュなどに切り替わる予定だ。

 いちまるの店舗などの不動産についても、MV北海道が買い取る。いちまるは法人としては存続するが、スーパー事業から撤退することになる。ルーキーファーム、味想百盛などいちまる関連会社の事業は、MV北海道に引き継がない。

 MV北海道は、いちまるスーパー部門の約600人の従業員の雇用も受け継ぎ、吸収合併後、当面は14店舗を維持する。買収価格は未定で、2社で協議していくとしている。

 2社は2013年10月に資本・業務提携を発表。MV北海道はいちまるの発行済み株式の40・53%を取得し、筆頭株主となっている。すでにいちまる各店ではイオンのプライベートブランド「トップ・バリュ」や電子マネー「WAON」などが導入されている。

 

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関係者によると、2社は業務提携時に、3年後をメドに経営統合する方向で一致していた。ただ、消費増税後の消費の冷え込みや同業他社との競合激化、電気料金の値上げなどによる経費上昇もあって、いちまるは14年期、15年期と2期連続して営業赤字を計上。統合を前倒しした。

 吸収合併後の店舗についてMV北海道は、旗艦店舗を中心にマックスバリュに切り替えていく。MV北海道は格安スーパーの「ザ・ビッグ」も展開しており、十勝への同業態の導入については「現時点では検討中で肯定も否定もできないが、マックスバリュとザ・ビッグを地方都市で並行して展開することはしていない」(同社)とする。

 MV北海道は、道内で74店舗を展開し、15年2月期の売上高は966億5800万円。9月には道内のダイエー7店舗を引き継ぐ他、苫小牧などに新店2店の開店を予定している。これまで十勝には進出していなかったが、いちまる店舗の承継で、年内には97店舗体制を築き、稚内や北見など道北の一部、オホーツクを除く道内をカバーする。

 今回のスーパー事業承継についてMV北海道は「歴史もあり、地元に親しまれたいちまるの良さに、イオンのグローバルなサービス、品ぞろえを付加していきたい」と話す。一方、いちまるの加藤祐功社長は26日午前、十勝毎日新聞の取材に対し「何も答えることはできない」とコメントした。(長田純一、津田恭平)


◆いちまるスーパー事業譲渡について
いちまるスーパー事業譲渡、消費者の不安と期待交錯-十勝毎日新聞電子版(2015/05/26)
いちまる店舗再編の行方に注目-十勝毎日新聞電子版(2015/05/26)

関連写真

  • いちまる、スーパー事業から撤退 MV北海道が事業承継 写真2

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  • 帯広市西5南34にあるいちまる本社

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