精神科救急病棟整備へ 緑ケ丘病院に今年度 道
【音更】道は今年度、精神神経科専門の道立緑ケ丘病院(音更町緑が丘1、東端憲仁院長)に、急性期の集中治療が必要な精神疾患患者を対象とする「精神科救急入院料病棟」(通称・スーパー救急病棟)を整備する。スーパー救急病棟の整備は道内の公立病院で初めて。道は十勝・道東の急性期医療体制の充実や、同病院の収益改善効果などを見込んでいる。
同病棟は、自傷の恐れがあるなど、緊急の治療・入院を必要とする患者に対応する「高規格」の施設。指定医が多数必要なことや個室病床が半数以上必要であることなど、精神科の中でも高い基準を満たす必要がある。道は同病棟整備のための病院改修・工事費として、約1億2000万円を見込んでいる。
十勝圏の医療問題についても関係機関に陳情活動を行っている十勝圏活性化推進期成会の高橋正夫会長(本別町長)は「認知症なども含め、かつてはあまりなかったことへの対応が求められる時代。駆け込める場ができ、助けられる人も多くなる。とても心強い」と話している。
緑ケ丘病院(病床数187床=2012年4月時点)は現在4病棟。今回の整備内容について詳細は明らかになっていないが、圏域の救急・急性期医療の中心的役割を担う同病院へのスーパー救急病棟整備をめぐっては、有識者らで構成し、道立病院の経営改善策などを検討する道の委員会「新・北海道病院事業改革プラン評価委員会」などで妥当性や必要な条件整備などについて意見が交わされていた。(犬飼裕一)
◆道立緑ケ丘病院について
・北海道立緑ヶ丘病院-北海道ホームページ