大樹航空公園 ロケット実験成功 東海大のプロジェクト カンサット放出、回収
【大樹】東海大学工学部航空宇宙学科の学生と教授で構成する同大学生ロケットプロジェクトチーム(神奈川、代表・遠山文雄教授)は4日、町多目的航空公園北側の原野でハイブリッドロケットの打ち上げ実験を行った。自作ロケットは高度約530メートルまで上昇。機体から空き缶型の超小型衛星(CANSAT=カンサット)3個を空中で放出、回収するなど実験は成功した。
同大の打ち上げ実験は2004年から毎年この時期に大樹町で実施。今回はロケット本体の飛行速度や回転数などの各種データを収集。学生26人らが1日に来町し、準備を進めてきた。
ロケットは全長1・9メートル、直径15センチ、重さ約12キロ。機体はガラス繊維強化プラスチック製で、今回は先端部のノーズコーンも学生が製作した。搭載したカンサット(重量350グラム)3個のうち1個は、小型人工衛星の開発などを手掛ける「空庵」(本社兵庫)製。
ロケットは午後4時すぎに打ち上げられ、加速度計などの計測機器、小型カメラを搭載したカンサットは3個とも回収した。機体も損傷はなく、7日までに行う再度の打ち上げに利用する予定。遠山教授は「データを大学に持ち帰って分析し、今後の開発につなげたい」と話していた。(北雅貴)