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宇宙分野を通じ「理系」人材を育成 大樹町と函館高専が協定

協定書を取り交わす清水校長(左)と黒川町長

 【大樹】大樹町と函館工業高等専門学校(函館高専、清水一道校長)は12日、「地域社会の発展と人材育成および学術の振興」に関する包括連携協定を締結した。函館高専の技術力や研究力を活用し、児童・生徒への出前講座や科学教室を開催、防災対策などを進める。スペースポート(宇宙港)構想の推進、宇宙関連産業の振興にもつなげる考えだ。

 同町が工業系学校と締結する協定は、室蘭工業大学(室工大、2020年)に次いで2例目。地域づくり・まちづくり、産業振興、環境保全、防災対策、住民との協働、教育・人材育成など8分野で連携する。

 酪農・水産加工分野での技術活用、学生が講師を務める出前授業の継続的な実施など。将来的にカリキュラムの導入を見据える宇宙関連については、「(現状でも)材料開発やメカニカルな分野で協力できる」(清水校長)とする。

 清水校長は3月まで室工大の学長補佐を務め、4月から現職。室工大では大学院工学研究科創造系領域材料工学ユニットの教授兼ものづくり基盤センター長として、町と同大の包括連携協定の締結にも携わった。現在は同大の名誉教授。

 大樹町の宇宙開発企業インターステラテクノロジズ(IST)の人工衛星搭載用ロケット「ZERO(ゼロ)」のエンジン部品の共同研究にも関与。大樹小、大樹中での出前授業に協力するなど縁が深く、今回の協定締結につながった。

 町役場で行われた締結式では、黒川豊町長と清水校長が協定書を取り交わした。黒川町長は「大樹は挑戦者の聖地で、試せる大地。学生らの実験も歓迎したい」と述べた。

 清水校長は「ものづくり人材の育成は重要。十勝は工学系の取り組みがしやすい環境にある。理系の人材増に向け、常に挑戦し、新しい風を吹かせたい」と語った。(松岡秀宜)

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