ドローン×AIの小麦穂数計測、異形検出システムの公開試験 ヤマチュウ
【芽室】農産物卸の山本忠信商店(音更町、山本英明社長)は3日、芽室町祥栄地区の畑で、同社がドローンとAI(人工知能)を活用して開発した、小麦栽培に関する計測・検知システムの公開実証試験を行った。スマート農業技術の応用例として関心が高く、生産農家や農機メーカー、行政機関などから約100人が見学した。
高さ2、3メートルの低空飛行で撮影したドローン画像を基にAIが解析・判定し、小麦の穂数の濃淡や異形株の位置をマップ化するシステム。収穫量の予測につなげたり、種子用小麦を生産する際の異形株の除去作業を効率化したりする。
マップデータは紙で出力するほか、タブレットなどの端末に送信して利用する。農林水産省の補助事業(2022~24年度)として開発した。
公開試験は、山本忠信商店に小麦を出荷する山川健一さん(49)の農場で実施した。
ドローンのデモ飛行を見学した後、同社の山本マサヒコ専務らが画像データの概要を説明。参加者からは「小麦の収穫適期(穂の水分含有量)の判定もできないのか」などの質問が出ていた。
山川さんは「春先の茎数測定に活用すれば肥培管理の効率化にもつながる」と期待。山本専務は「農業界では人手不足が顕著。小麦生産における種子栽培や各種計測で省力化に寄与したい」と話していた。(能勢雄太郎)
ドローン×AIの小麦穂数計測、異形検出システムの公開試験 ヤマチュウ