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生乳検体を酪農家からJAさらべつへドローン配送 更別

牧場からドローンで輸送したサンプル瓶を手にする川原部長(右)とオペレーター

 【更別】酪農家の負担軽減を目指し、乳質検査に用いる生乳検体をドローンで配送する実証実験が1月30日、更別村内で行われた。村のスマート農業推進の一貫で、スーパービレッジ構想事業の実施主体であるソーシャルナレッジバンク合同会社(SKB、更別)、ドローン事業を手掛けるイームズロボティクス(福島県)、AIRSTAGE(帯広)、村が共同で取り組んだ。(近藤周)

 村の酪農家は現在31戸。朝から搾乳や牛舎の清掃、給餌など多忙な酪農家にとって、検体をJAへ運ぶ20~30分も無駄にできないという。

 村勢雄の細矢牧場(細矢淳一代表)では、細矢代表の両親が車でJAへ届けることが多いが、「高齢になってくると、雪道の運転など心配もある」という。ドローン配送によって酪農家の負担軽減、省力化が期待される。

細矢牧場でドローンに積み込まれる生乳検体のサンプル瓶

JAまで30分
 実証では、イームズロボティクス製のドローンを使用し、飛行はレベル3・5(補助者なしの目視外飛行)で実施。細矢牧場で2本のサンプル瓶を積み込んだドローンはサッチャルベツ川上空を飛行、冬季のため今回は中継地点でバッテリーを交換した。

 国道236号上空では、オペレーターがパソコンでドローンのカメラ映像を確認しながら、歩行者がいないことを確認して横断。JAさらべつに近い南十勝森林組合更別事務所の敷地に無地着陸した。約8キロを約30分で配送した。

 SKBに出資する長大(本社東京)の西坂淳新事業戦略室長は「(実装に向けては)中継の課題があるので今後も検討していく」とした。

 JAさらべつ酪農部の川原仁志部長は「今回はJAが着地点だったが、生産者側にこちらから発信することもある。次は何が届けられるのか、汎用(はんよう)性のある輸送を整えられれば」と展望を示し、JAをはじめ各関係機関との連携の必要性を語った。

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