初の絵画売却、購入者に寄付持ち掛け実現 市内の画家たかうじさんと購入の佐々木さん ＮＰＯ法人スマイルリングへ
絵を購入した佐々木祥子さん（中央）、画家のたかうじゆきさん（左）、寄付金を受け取ったＮＰＯ法人スマイルリングの堀田豊稔代表理事
ケアストレスカウンセラーの佐々木祥子さん（５９）は、絵画購入費２万５０００円を、若者の自立支援に取り組むＮＰＯ法人「スマイルリング」（帯広）へ寄付した。絵画を制作した帯広の画家たかうじゆきさん（５１）が、制作絵画の初売却を記念し提案したもので、佐々木さんらは「思いがかない、地域の役にも立てた」と喜んでいる。（菊地青葉）
佐々木さんは「心のサロンＳｍｉｌｅｙ」（音更）を主宰。１１月に市内で開かれた、たかうじさんの作品展を訪問。展示されていたシロクマを描いたアクリル画に魅せられ、購入を希望した。
たかうじさんは昨年から絵画制作に励み、購入希望者が現れるのは初めてだった。記念にと普段から付き合いのある「スマイルリング」への寄付を持ち掛けた。佐々木さんも快諾し、寄付へとつながった。
「スマイルリング」は、児童養護施設出身者や少年院を出た若者の、自立した社会生活を応援するサポート団体。就労・相談支援やシェアハウス運営、野菜栽培を通した地域との交流に取り組んでいる。代表理事の堀田豊稔さん（５０）は「思いがけない形での寄付でうれしい。少年たちの生きづらさはまだ周知されていないので、活動を知ってもらって何らかの形で協力してもらえたら」と語る。
佐々木さんは「絵の購入だけでもうれしいのに、寄付で地域やスマイルリングさんの役にも立てたのでは」と笑顔。たかうじさんは「希望をかなえてくれた。初めて購入してくれたのが佐々木さんで良かった」と話している。寄付金は同団体の活動費に充てる。
