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「少しでもきれいなまちに」 ごみ拾い続けて5年、幕別町札内の栗生さん

5年間ごみ拾いを続ける栗生さん。11月29日にはドライバーに「ごみ」を意識してもらうため、目立つサンタクロースの衣装でごみを拾った

 【幕別】「ゼロにすることはできないが、ごみの少ないきれいなまちにしたい」。幕別町札内在住の栗生政美さん(74)は5年前から、その一心で札内郊外の道路のごみ拾いを続けている。ポイ捨て防止を印象づけようと、11月29日にはサンタクロース姿で活動。この1年間で拾ったごみの量は、70リットルのごみ袋で180袋に上る。

 栗生さんは1950年足寄町生まれ。足寄町の旧鳥取小、旧鳥取中を卒業後、帯広市内の水道関係の会社に就職。幕別町に移り、68歳までプロパンガス容器の検査などを行う会社に勤め、釧路や北見など道東を単身赴任で転々とした。

 退職して幕別町に戻り、札内市街を散策していると散乱するごみが気になった。自宅周辺は、近所の住民が早朝にごみ拾いをしてくれていたため、「自分は郊外をきれいにしよう」と道道幕別帯広芽室線を中心に活動するように。親戚の農家(新得)で農業を手伝う傍ら、週に1度や2週間に1度のペースで続けた。

 ごみ拾いで1日に歩く距離は約5キロ。2~4時間ほどかけて、路肩の草むらなどに投げ捨てられたごみを丁寧に拾い歩く。その姿を通して、ドライバーや歩行者に捨てることを思いとどまってほしいと、クリスマス時期には真っ赤なサンタクロースの衣装で拾っている。

 サンタ姿は毎年1度きり。今年は11月29日に登場した。栗生さんは「焼酎のプラスチック容器などのごみも多い。子どもたちに『ごみを捨ててはいけない』と伝えるためにも、大人としてごみを拾う姿を見せ続けたい」とほほ笑んだ。(吉原慧)

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