帯工高の尾張さんが若年者ものづくり競技大会へ
帯広工業高校電子機械科の尾張優月さん(2年)が、来年8月に開かれる全国大会「若年者ものづくり競技大会」(香川県)の自動車整備部門への出場権を獲得した。学校での授業に加えて、自動車整備士による実技指導も受けて実力を伸ばした。尾張さんは「実感がないくらいびっくりしている」と話す。
尾張さんは、同競技大会の予選も兼ねた「第24回高校生ものづくりコンテスト自動車整備部門北海道ブロック大会」(8月5~6日、登別)で惜しくも最優秀賞は逃したが、優秀賞の2人に選ばれ、尾張さんが得点差で全国大会の出場権を獲得した。同大会には全道の高校10校から1~3年生の16人が出場。知識が問われる学科試験と、測定、日常診断、故障点検の三つの実技試験で評価点を競った。
同校は地域連携の一環として、各種大会に出場する生徒が実技の練習を行う際に、地元企業から指導協力を得ている。昨年に続き2会目の出場となった尾張さんは、今回もトヨタモビリティ帯広(帯広)で放課後や休日を利用して実技試験に向けて実践的な練習に臨んだ。同社の新入社員らが使うトレーニング設備で、点検の手順や部品の交換などの指導を受けた。
同社の若林賢さんは「去年やったことをしっかり覚えていたので、より上の段階の指導ができた」という。尾張さんも「去年は分からない部分もあったが、今年は全体的に理解して臨めた」と経験が生きた。
全国大会では学科試験が無くなり、新たに分解と組み立ての実技が加わる。出場者も高校生だけではなく、原則20歳以下まで範囲が広がる。尾張さんは「全道大会では実技で焦り、手順を忘れたところもあった。全国に向けてまだイメージは湧かないが、しっかり練習していきたい」と意気込んでいる。(細谷敦生)