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中札内の須貝さん ラグビーの夢追い、マレーシアの大学で武者修行

留学を目前に控え、「不安もあるがわくわくしている」と語る須貝さん

 【中札内】中札内村出身で、ラグビー強豪の遠軽高校をこの春卒業した須貝亮太さん(19)が、マレーシアのアジアパシフィック大学に進学し、23日から大学生活をスタートさせた。「(ラグビーニュージーランド代表)オールブラックスで仕事をしたい」。自身の夢に近づくため、海外の暮らしや外国人とのコミュニケーション能力を磨き、メディア論を学ぶ武者修行への一歩を踏み出した。(吉原慧)

 ニュージーランドで働くことを意識したのは小学生の頃。4年生でラグビーを始めると、迫力あるプレーを見せるオールブラックスに強い憧れを抱いた。「ニュージーランドでラグビーの仕事に就こう。そしてオールブラックスを目指そう」と夢への道筋をイメージし、そのために英語とラグビーに力を入れた。

 中札内中学校では、英検2級に合格。高校は、ラグビー強豪校の遠軽高校に進学。3年で全国大会の花園に出場し、2年時にはグローバルな人材育成を目的とした「AIG高校生外交官日本プログラム」に参加。米国の高校生と10日間、京都で共同生活を送る中、身に付けた英語でコミュニケーションすることの面白さを実感したことが、海外進学を考えるきっかけとなった。

 高校を卒業してからも準備を進め、5月には英語力を証明するテスト、IELTS(アイエルツ)で入学や進級に必要な水準5・0を上回る6・0のスコアを獲得し、同大の入学資格を得た。大学では、新聞記者・カメラマンとして働く父親への憧れもあり、メディア・コミュニケーション学部を選択した。

桑井さんから激励も
 村内の農家でアルバイトをして、留学のための生活費も稼いだ。マレーシアへの渡航直前の13日には、講演のため中札内中学校を訪れていた幕別町出身の桑井亜乃さん(パリ五輪ラグビー7人制女子レフェリー)と会う機会もあり、「チャレンジの先には、失敗や挫折以上に、楽しいことがある」と激励された。

 須貝さんは「(桑井さんのアドバイスが)心に響いた。自分の道を切り開く覚悟で、マレーシアでの時間を過ごしたい。勉強はもちろん、多くの留学生とコミュニケーションを取って友人になったり、現地のラグビーチームと関係を持ったりしたい」と意気込み、大きな夢に向かってトライを続けている。

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