「平原通り小劇場」15日こけら落とし 芸術文化の発信地に
帯広市内中心部の複合ビル「ギャルリーシノカワ」(西2南9)の地下に、「平原通り小劇場」が完成した。“帯広・芸術文化の新しい扉”とし、演劇や音楽ライブ、お笑いなど、幅広い利活用を想定。15日にこけら落とし公演を予定している。(児玉未知佳)
劇場の広さは全体で210平方メートル、座席数80席。舞台は幅6メートル、奥行き8メートル。舞台と客席が近く、天井が低いのが特徴で、小劇場ならではの臨場感が味わえるという。音響・照明機器も設置され、舞台裏には8畳ほどの楽屋もある。総事業費は非公開。
同ビルは昨年、不動産業などのコスモスハート(帯広市、勝海敏正社長)が取得。ビルの目玉として、今年1月から小劇場の整備を進めていた。
下北沢(東京)にあるような劇場をイメージして、勝海社長が自ら設計を手掛けた。札幌や帯広から視察に訪れた演劇・芸術関係者の視点も取り入れたといい、勝海社長は「思ったより整って、良い劇場ができた」としている。
「ハードルを低く使ってもらいたい」との思いから、劇場の利用料金は一律に定めず、各公演のチケット価格によって決める。申し込みや詳細はホームページへ。
初公演は風刺劇 ロングラン名作
こけら落とし公演の演目は、札幌座Pit(ピット)の「亀、もしくは…。」。精神療養所を舞台にした風刺劇で、札幌座や劇団東京乾電池などの役者4人が出演する。広報担当の有田英宗さんは「1995年の初演から約30年間、国内外で上演されている名作。監督・役者である斎藤歩らの演技を間近で見ていただきたい」とPRしている。
15日午後2時~、同7時~の2部制。チケットは同ビル1階のアパレル店「エムマリアージュ」で販売している。