明治本別工場、27年9月生産中止予定
【本別】明治ホールディングス(HD)は6日、事業子会社で乳業製菓大手の明治(東京)について、新工場建設や生産体制の再編について発表した。乳製品の新工場を根室管内中標津町に建設するとし、老朽化している本別工場(本別町新町1、小倉弘幸工場長)は2027年9月に生産を中止する予定とした。
新工場は24年4月着工、27年3月の生産開始を目指す。投資額は約480億円。脱脂濃縮乳や脱脂粉乳、乳たんぱく質、クリーム、バターなどを生産する。生産能力は生乳換算で年43万トン。
明治HDは新工場建設の目的について、西春別工場(根室管内別海町)と本別工場の老朽化対応による乳製品の安定供給などを挙げ、「海外輸出も含めた需要拡大に取り組みたい」としている。西春別工場は27年3月に生産を中止する予定。
本別工場は1972年操業。従業員54人で脱脂濃縮乳やクリームを製造している。(松村智裕)
「影響調査し対応」本別町長
明治本別工場には従業員のほか、メンテナンスなど工場と取引する町内業者もいる。佐々木基裕町長は「JAや商工会とも相談しながら、地域経済に及ぼす影響を早急に調査して対応を検討していく。持続可能な町づくりを進める姿勢は変わらない。全力を尽くす」と話した。(北雅貴)