夢は武道館で開催 帯広発祥「パラコレ」全国に広がり
帯広市内のベルクラシック帯広で23日に開かれた「パラコレクション2023 ブライダルエディション」。今回は結婚披露宴がテーマで、ウエディングドレスなどに身を包んだ車いす利用者がランウエーに登場、大きな拍手を浴びた。(澤村真理子、細谷敦生、須貝拓也)
障害ある人の人生後押し
パラコレは、NPO法人日本理美容福祉協会帯広センター代表の森田浩幸さん(57)=帯広市=らが、「障害のある人らが華やかな衣装でランウエーを歩くことで自信を得て、その後の人生の後押しになれば」との思いでスタート。2021年11月に帯広市内で初開催した。森田さんは22年に「パラコレクション」を商標登録。各地の団体がイベントを主催する際には監修や協力を行う。
今回のショーでは十勝在住の24~93歳の9人がモデルを務め、白無垢(むく)や黒の紋付きはかま、華やかなドレスやタキシード姿などを披露。やや緊張した面持ちながらも、観客からの温かい声に笑顔を見せた。帯広コア専門学校介護福祉科の2年生もボランティアで協力した。
モデルの発言力増せば
森田さんは「パリコレモデルのように“パラコレモデル”という称号を広めて、当事者の発言力が増していけばいい」と願う。そうした思いから、パラコレでモデルを務める人には、必ず本人の言葉で困りごとや訴えたいことについて発言してもらっているという。
2年間に帯広で生まれた「パラコレ」は各地に広まりつつある。今後は愛知県や和歌山県、滋賀県での開催が決まっている。森田さんは「47都道府県で行い、武道館で各地のパラコレモデルによるショーを行いたい」と夢を描く。