幕別出身の逢坂さんが国際審査員賞 キネコ国際映画祭
東京都内で1~6日に開かれた「第30回キネコ国際映画祭」(一般社団法人キネコ・フィルム主催)で、幕別町出身の映像作家逢坂芳郎さん(43)=帯広市在住=の短編映画「リトルサーカス」(2021年、26分)が国際審査員賞を受賞した。(澤村真理子)
キネコ国際映画祭は、日本最大規模の子ども向け作品の映画祭。日本から出品される作品は、世界の子ども映画祭のディレクターら国際特別審査員が審査する。
リトルサーカスは、カンボジアのサーカス学校に通う少年たちの物語で、サーカス団が実際に経験した新型コロナのパンデミック(世界的大流行)の境遇を基にした。20年12月から21年の年明けにかけてカンボジアで撮影した。
逢坂さんは幕別小、幕別中、帯広柏葉高、米ニューヨーク市立大学ブルックリン校映画学科卒。現在は昭和30年代の十勝の農村を舞台とした短編「馬橇(ばそり)の花嫁」を制作している。
「馬橇の花嫁」制作の糧に
6日夕に授賞式が開かれた。逢坂さんは、市内の自宅からオンラインで参加。「作品ができて2年以上たっているが、映画祭で上映していただき、国際審査員賞を受賞できたことは意味があると思う。馬橇の花嫁の糧にもなる」と受賞を喜んだ。
式ではドイツの審査員から、同国内のシュリンゲル子ども国際映画祭で招待上映されることも発表された。
同作品はSKIPシティ国際Dシネマ映画祭の国内コンペティション(短編部門)で2冠(優秀作品賞、観客賞)を受賞したほか、上海国際映画祭にもノミネートされた。動画配信サービス「U-NEXT」などで配信している。