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帯広出身の馬場さんデザインの木製玩具 ウッドデザイン賞受賞

木目の凹凸を生かした「Uzukuri Puzzle」

 帯広市出身で北海道教育大学旭川校講師の馬場拓也さんがデザインした木製玩具「Uzukuri Puzzle」が、ウッドデザイン賞2023(ライフスタイルデザイン部門)を受賞した。馬場さんは「健常者と障害を持つ方の垣根を越える意義のあるプロダクト。ともに楽しめるものとして利用されれば」と今後の広がりに期待している。

 馬場さんはこれまでにも木製玩具の「POTATOY(ポテトイ)」を制作・販売して、19年の同賞を受賞。森の輪(わっこ)プロジェクトの代表も務め、地元の木材を使って職人が手作業で作るおもちゃ「森の輪」を赤ちゃんにプレゼントする活動を行っている。

 Uzukuri Puzzleは視覚に障害がある人も含め、年齢を問わず遊べる木製のパズル。浮造りとは木の表面を削って、木目を浮かび上がらせて美しく見せる伝統的な木材加工技術。このパズルは視覚としての凹凸を触覚情報として変換し、触れた感覚を頼りに木目を組み合わせることを楽しめる。

馬場さん

 木の特徴や性質を変えることなく届けたいと6年前に構想。道内の盲学校でモニターを行い、その感想を元に製材や家具製造を行うハルキ(渡島管内森町)の鈴木正樹さんと山本賢治さんと意見を交わしながら改良を重ね、完成した。馬場さんは「初めてパズルに触れたという全盲の方の様子が忘れられない。木目を頼りにピースをつなぐことができたときの表情は最高だった」と話す。

 ウッドデザイン賞は応募から第一次、第二次の審査を経て発表される。受賞作品は「ウッドデザインマーク」の使用が可能となり、受賞の成果を訴求することができる。馬場さんは「木ならではの特徴によって障害の有無に関係なく楽しめるものという点が評価されたのではと思う。モニターに協力いただいた子どもたちや先生方に心から感謝したい」と話した。

 Uzukuri Puzzleは専用サイトで購入できる。1点2200円。(細谷敦生)

<ウッドデザイン賞>
 一般社団法人日本ウッドデザイン協会が主催。木を使って社会課題の解決を目指す活動を「ウッドデザイン」と定義している。木の良さや価値をデザインの力で再構築した建築・空間や製品、活動や仕組み、研究等を募集・評価して表彰する。「ライフスタイルデザイン」「ハートフルデザイン」「ソーシャルデザイン」の3部門で、今年は計238点が選出された。

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