明治「カマンブルー」限定発売 白カビと青カビの融合 十勝チーズ研の初商品
【芽室】明治(東京)は19日、ナチュラルチーズの研究拠点「十勝チーズ研究センター」(芽室町東芽室、明治十勝工場内)で開発した第1弾商品「明治北海道十勝カマンブルー」を発表した。カマンベールチーズにブルーチーズの風味を組み合わせた北海道十勝ブランドのチーズで、同日から8月30日までの期間限定でクラウドファンディングサイト「Makuake(マクアケ)」で販売する。同社がチーズの新商品をサイト限定で販売するのは初めて。(松村智裕)
同センターは2022年4月設立。今年4月に研究員1人を増員し、7人体制で十勝産生乳のチーズ開発に取り組んでいる。
カマンブルーは日本人にも食べやすいブルーチーズを目指し、4年前に東京の研究拠点で開発に着手した。同センターで最終的な生産に向けた開発を進めた。白カビのカマンベールに青カビのブルーチーズを組み合わせるため、十数種類の青カビから最適なものを選定。味のバランスを調整した。
同日に明治十勝工場で記者会見が開かれ、川端史郎センター長(58)は、「工場内にセンターがあることで、商品開発の効率化を図ることができた。ブルーチーズはクセが強いが、初心者から通の方まで満足できる商品になった」と自信を示した。
フローズン・食品事業部の海老澤道成チーズG長(50)は「十勝ブランドの新たな挑戦。乳製品の消費拡大による酪農家支援にもつなげたい」と話した。
この日は同センターで青カビを育成させるためチーズに穴を開ける「ピアシング」や熟成の様子なども公開された。
価格は1個(90グラム)864円。サイト上では5個セットや他のチーズとの詰め合わせなどで販売している。職人による手作業の部分もあるため、数量限定の販売となるが、期間終了後もネット販売を検討するほか、「来年度以降は十勝限定の直接販売ができれば」(海老澤チーズG長)との構想もある。