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気象庁が「竜巻」認定、帯広市以平町の突風被害

気象庁の調査で竜巻と認定された突風(5月30日午後3時20分ごろ、帯広市桜木町で。井上慎也さん提供)

 気象庁は5月31日、帯広市以平町で30日午後3時20分ごろに発生した突風を、現地調査の結果、「竜巻」と認定した。十勝管内では2004年8月に音更町で発生して以来となった。

 竜巻が発生したのは、とかち帯広空港から北に3キロほどの農地。釧路地方気象台と帯広測候所の職員で組織する「機動調査班」が30、31の両日、農業被害があった畑を中心に調査した。竜巻の痕跡を距離計で測定し、強さや風向きを調べたほか、被害に遭った農家に聞き取りを行うなど検証した。

 その結果、レーダーで確認すると発生時に活発な積乱雲が付近を通過中だったことや、渦が移動する信ぴょう性が高い目撃証言が得られたことなどから、竜巻と認定した。

 突風の強さを調べるため、建築物の被害状況から推定する「日本版改良藤田スケール」と呼ばれる尺度を用いたところ、今回は農業用被覆資材のビニールなど、尺度として想定していない物体しか被害がなかったため、強さは「不明」とした。

 今回の竜巻では、ニンジン畑の農業用被覆資材が飛ばされ、大豆や飼料用トウモロコシ畑でも被害が出た。けが人などはなかった。04年8月25日の竜巻では、音更町内の民家の屋根が破損したり林業被害が出たりした。(山田夏航)

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