「ラン活」始動 ジェンダフリーやSDGs商品も 市内大型店
来春の新入学児童向けのランドセル商戦が、早くも帯広市内の大型店で始まっている。各店舗では機能性を追求した商品がずらりと並び、SDGs(持続可能な開発目標)や、シンプルなデザインなどジェンダーレスに対応した商品も見られる。1月に地元百貨店・藤丸が閉店し、同店が扱っていたブランドを新たに導入する店舗も。各店ではゴールデンウイーク前後を最初のピークとみている。
小学校入学を控えた子どものランドセル選び「ラン活」は、十勝でも年々早まり「ここ1、2年は3月から(翌年入学向けの)販促が始まっている」(関係者)。原材料の高騰も背景に、単価は年々上昇傾向にある。
イオン帯広店では年間を通して売り場を展開、7日から「早期ご予約販売会」を開催している。軽くて収納力があるイオンオリジナルの「かるすぽランドセル」シリーズは、背負ったままワンタッチで肩ベルトが調整できる「ミラクルinラチェットアジャスター」(6万6000円)などがお薦め。帯広店初登場の「アクアスキュータム」「ポロラルフローレン」などアパレルブランドの商品も豊富にそろえる。
道東で唯一、藤丸が扱っていた老舗ブランド「羅羅屋」(埼玉県)のララちゃんランドセルも導入し、すでに問い合わせも来ている。同ブランドのオーダーメードランドセル(予約受け付けは15日から)は6万4900円から。全体的に6万円台が主流だが、「価格よりも機能や見た目を重視するお客さまが多い」(小籔明衣料販売課長)。藤丸の閉店もあり、昨年以上の売り上げを目指す。
イトーヨーカドー帯広店でも通年で売り場を設置。6年間使えるようにマチが広げられたり、クッション材入りの肩ベルトで負担を軽減したりと機能性にこだわった商品が並ぶ。
一押しは、ペットボトルを原材料とした「ニューホープランドセル」(6万4900円)や、廃棄漁網を再生した「スクールリュックUMI」(4万9500円)といった環境に配慮した商品。「年々、ランドセルに対する興味が高くなっている。勉強されているお客さまが多く、質問も細かくなっている」(担当者)。
5月8日には新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行するため、今年は祖父母を交えた一家で訪れる客が増えるとみる。各店舗では早期特典を設けるなど取り込みを図っている。(澤村真理子)