「鳥人間コンテスト」が生きる? 朝ドラ「舞いあがれ!」の人力飛行機考証 IST社長の稲川さんが担当
【大樹】大樹町のロケット開発企業インターステラテクノロジズ(IST)社長の稲川貴大さん(35)が、放送中のNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」に「人力飛行機考証」で関わっている。パイロットを目指すヒロインの舞(福原遥さん)は、大学で人力飛行機サークルに加入しコンテストに出るストーリーだけに、物語のリアリティーを保つ重要な役割といえそうだ。
稲川さんは東京工業大在学中に、琵琶湖で人力飛行機を飛ばす「鳥人間コンテスト」に出場。機体の設計を担当し、チームを優勝に導いている。
ドラマを制作するNHK大阪放送局は「劇中で描く時代(2004年付近)に近いころ、人力飛行機製作に携わり、技術的なことを突き詰めた個人ブログをお持ちだった」と依頼理由を説明。稲川さんは台本の展開やせりふの数字などをチェックし、スタジオ収録の立ち合いも。同局は「大学生が人力飛行機を飛ばす熱量の大きさを物語に落とし込むために、多くのお話を聞かせていただいた」と話している。
稲川さんは「ドラマのエピソードには、実際の飛行機作りで起こることを複数入れた。小道具や技術的整合性にも細かくこだわっている。ものづくりの面白さや空への憧れを多くの人に感じてもらえれば」とコメントしている。
ドラマはとかち帯広空港で舞が入学する航空学校のシーンを撮影するなど、十勝ともつながりがある。(松村智裕、能勢雄太郎)