キハ283系とキハ40系が引退 JR3月のダイヤ改正で
JR北海道の3月のダイヤ改正で、特急「おおぞら」で使用されているキハ283系気動車と、根室線の普通列車で使われているキハ40系気動車が引退する。長年十勝管内を走行し、親しまれてきた車両の見納めをしようと、写真を撮影する鉄道ファンらの姿が多く見られる。
キハ283系は1997年に特急「スーパーおおぞら」として営業運転を開始。北海道第2弾の振り子式特急で、青色を基調に緑色と丹頂鶴の赤色も組み合わせ、北海道らしさを演出した。老朽化が進んできたため、2020年におおぞら12本のうち6本でキハ261系に切り替えた。今回のダイヤ改正で残る6本(1・4・6・7・9・12号)も261系となり、全てが置き換わる。
芽室町内でキハ283系を撮影していた宮城県の男性(25)は「北海道の特急といえば、283系のブルーの車体がまず思い浮かぶ。幼い頃から図鑑で眺めていた車両を、実際に自分の目で見ることができてうれしい」と笑顔で話していた。
キハ40系は国鉄時代の1977年2月に北海道に投入され、約45年にわたり道内各地で運行されている。車両の老朽化が進んできたため、同社では2020年からH100形電気式気動車への置き換えを順次行っている。根室線(新得-釧路間)への導入は3月のダイヤ改正時が初めてで、同区間の全54本の列車が新車両での運行となる。
H100形はバリアフリートイレを設けているほか、十勝管内を含む釧路地区の普通列車用車両では初となる冷房装置も完備している。乗降ドアは押しボタン式の半自動開閉となるため、乗り降りの際は乗客自らがボタンを押してドアを開ける。
キハ40系の引退に合わせ、JR北海道は「40記念入場券」を発売している。発売場所は新得、十勝清水、芽室、帯広、札内、幕別、池田、浦幌、白糠、釧路の10駅。全10種類を購入すると4月から来年3月までのミニカレンダーとなる。金額は1枚200円。各駅4000枚限定での販売となっている。
283系と40系の最終運行は3月11日。(津田恭平)