JCI国連大使の島崎さんが国際問題の解決に向けて始動
日本青年会議所(JCI日本)の「JAPANグローバルユース国連大使育成事業」に参加した幕別清陵高校3年の島崎愛彩(まなさ)さん(17)が、5カ月にわたる研修を経て、グローバルユース国連大使に任命された。国内外の学生と国際協力について学んだ経験を生かし、地域での啓発活動に取り組む。
次代の国際社会を担う“人財”を育成する事業。全国の高校生がSDGs(持続可能な開発目標)について考え、世界の学生と交流する場として2011年から続けている。今年は全国から47人の高校生が参加、島崎さんは十勝から4年ぶりに選ばれた。
4月からオンラインで事前研修が始まり、月1回、外務省やJICA職員などから国際協力について学んだ。海外の25カ国67人の学生が参加するオンラインサミットでは、島崎さんのグループは「飢餓をゼロに」をテーマに掲げ、ナイジェリアやモロッコなどの学生と現地の状況を共有、行動計画を策定した。
「教科書やテレビの画面越しでしか知らなかったことが、生の声を聞いて、自分ごとに感じた」と振り返る。
一連の研修プログラムをを終えた8月29日にグローバルユース国連大使に任命され、今後は十勝を拠点に国際協力活動を推進。特に食料問題に関心があり、生活が苦しい人に食品を届ける仕組みづくりや、レストランで余った食材を動物園に寄付する取り組みを考えている。
10月には道内5人の国連大使で、国際問題への理解を深めてもらうオンラインセミナーを開催する。「これからを担う若い世代と同じ立場で、誰も取り残されない社会を目指したい」と話している。(大海雪乃)