おびひろ動物園に伐採枝葉を寄付 北電ネット
北海道電力ネットワーク帯広支店(高橋章支店長)は今年度から、停電対策で伐採した樹木の枝葉を、おびひろ動物園に寄付する取り組みを始めた。動物の餌に有効活用する取り組みで、同社は「地域貢献の一環として続けたい」としている。
樹木が電線に触れると停電が発生する可能性があり、電線に近い樹木については計画的に業者に伐採を委託、緊急性のあるものは自前で伐採している。自社で行うのは夏場の月1、2回程度で、伐採した枝葉は廃棄していた。
7月にカシワとハルニレの2種類の木の枝葉を、試験的に動物園に寄付。カシワは毒性があるため、ハルニレのみサルとキリンに与えた。動物園側の意見を参考に今月7日には、葉が軟らかく動物たちも好んで食べる柳の枝葉約200~300キロを寄付した。キリン、サル、ビーバーに与えたところ、食べたり、遊び道具にしたりしていた。
おびひろ動物園では通常、キリンの枝葉は業者から購入し、その他は月2回程度、飼育員が柳などを伐採して調達している。飼育展示係の松尾太郎さんは「枝葉の寄付は珍しく、貴重。柳はもらえるとありがたい」と感謝していた。
北電ネットワーク帯広支店配電部配電グループの名内裕貴グループリーダーは「停電防止のために伐採した枝葉が動物の餌となり、喜んでもらえてうれしい」と話している。
同社の札幌、旭川の支店でも今年度から、円山動物園(札幌市)と旭山動物園(旭川市)に対し、同様の取り組みを行っている。(津田恭平)