フェーリエンドルフ内に温泉施設、来夏開設へ 中札内
【中札内】地方創生ベンチャー「そら」(帯広市、米田健史社長)は6日、グループが運営する村内のグランピングリゾート・フェーリエンドルフ敷地内に、温泉施設(スパ)を新設すると発表した。開設されれば、村内での本格的な温泉施設は初。宿泊者以外の利用もPRする。年内に着工し、来年7月のオープンを目指す。(佐藤いづみ、細谷敦生)
そらは野村証券とかち帯広営業所に勤務していた米田氏(東京出身)が、「十勝の地域内総生産(GTP)を高めたい」と、2020年に設立。同年秋、フェーリエンドルフを運営するキャピタル・ゼンリン(帯広市)を子会社化した。
同社はフェーリエンドルフの全棟を改修、4月にリニューアルオープンした。施設内では有名シェフ監修による冷燻(れいくん)工房の建設や、VIP向けラグジュアリー・コテージ新設(11月完成)も進めている。
温泉スパは、森林の景観を生かしたヨーロピアン調のデザインで、名称は「森の神殿スパ」(予定)。敷地面積は約6000平方メートル(駐車場含む)、施設は平屋建て約830平方メートル。
浴場、サウナ、露天風呂、休憩スペース(サロン)などを配置。温泉は管内の源泉から運ぶことにし、源泉先を近く確定する。事業費は5億~6億円で、融資などで資金調達する。
米田社長は6日午前、村役場を訪れ、森田匡彦村長に事業概要を報告。米田社長は「空港から近く、十勝観光の入り口となるよう整備を進めてきた。日帰りの入浴利用にも力を入れる」と述べた。
十勝在住者限定の割引制度を設定する考えや、冷燻工房建設を目的にふるさと納税型クラウドファンディング(目標5000万円)を6日に開始することも報告した。